論文の要旨
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PLOS ONE 2015, 10, e0122649
Isolation and Characterization of Two Squalene Epoxidase Genes from Botryococcus braunii, Race B
Uchida H, Sumimoto K, Ferriols VMEN, Imou K, Saga, K, Furuhashi, Matsunaga S, Okada S
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微細藻類Botryococcus braunii B品種は、ボツリオコッセンという、ジェット燃料などとして利用できるトリテルペン系炭化水素を大量に生産する。しかしながら、これらの炭化水素の内、スクアレンは内在するモノオキシゲナーゼ(エポキシダーゼ)という酵素によりエポキシ基が導入され、ステロール類へと代謝される他、酸素原子を介した重合により、難燃性バイオポリマーへと変換されてしまい、燃料として使用できる油分が減少してしまうという問題があった。本研究では世界で初めて、この酵素の遺伝子を本藻種から単離・同定することに成功した。今後、この成果を基礎とした、本藻種由来炭化水素の品質維持技術の開発が期待される。